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不動産購入の失敗談3選

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不動産の購入とは、多くの人にとって高額の買い物です。もちろん、買うからにはなるべく失敗はさけたいものです。
不動産について勉強し、家族や専門家とも相談して購入しているはずです。
しかし、たくさん準備をしても「こんなはずじゃなかった」といった失敗はなくなりません。

今回は今後不動産を購入する人の教訓とするために、土地、建物などにまつわる購入に関する失敗談をご紹介します。

土地の失敗談

土地は生活の基盤であるとともに建物を支える地盤でもあります。
土地に不具合があると、建物だけでなくそこに住む人の生活をも脅かしてしまうのです。

しかも悪いことに土地は見えない部分も多くあります。
地下がどうなっているかは専門的な調査をしないとわかりません。
また、法律的なことは土地を見るだけではわからないこともあります。

一見平和そうな隣近所でも実は紛争を抱えていることもあるのです。まず土地に関する失敗事例をみていきましょう。

越境のトラブルを経験したAさんの例

中古住宅を購入しようとしたAさん。場所も価格も希望通り、建物の程度も良好です。

契約前の内覧での家族の反応もよく、購入に前向きになっていました。
ところが内覧の途中で隣地との境界を何気なく見てみると、境界の杭よりも内側に隣の家の屋根がかかっているように思えます。仲介業者に聞いても要領を得ません。

Aさんは仲介業者に強く要求して、この越境の解消を求めました。仲介業者は売主とも相談して、隣地所有者と覚書を締結することとしました。

越境・境界でもめることがある

土地のみの購入や、戸建住宅の購入では土地の境界で隣地所有者とトラブルになることもあります。
越境も古い住宅地ではよくあるトラブルのひとつです。
隣の家の屋根や塀がこちらに越境している、反対にこちらの樹木が越境している場合もあるのです。

境界杭がそもそもなかった、境界杭はあったけれど工事で壊してしまったといったトラブルもあります。

地下の埋設物でトラブルになることも

地下のことが絡むと問題はさらに深刻です。地下のことは調べてみないとわからない部分もあります。

地中の埋設物もトラブルに発展するひとつです。以前の建物の基礎が残っていた、がれきが埋まっていたというのが代表例です。

今では少なくなったものの、建物を取り壊した際にそのまま地中にがれきを埋めてしまうことがありました。

また、同様に近隣住民の下水管が埋まっていることもあります。
かつては同一所有者の土地だった場所が分割されて売買された場合、別の所有者の下水管が自分の土地に埋まってる状態になってしまいます。

がれきであれば撤去すればよいのですが、配管が生きている場合は簡単に移動することができません。その配管の使用者とどのようにするかの協議が必要となります。

土地についてのトラブル回避法

土地トラブルは購入の段階で仲介の不動産業者が把握し対策を講じるべきものとなります。

具体的には、隣地所有者と越境の事実の確認、改築の際には撤去することなどを覚書で取り交わすのが一般的です。
境界や越境の問題は購入前に解決の道筋をつけておきましょう。

越境は覚書で対処できても、地中の埋設物はなかなか厄介な問題です。かつて建物があったことがわかっていれば、その周辺を重点的に調査することが必要です。地表に近い部分にあれば少し掘削するだけで判明することもあります。

建物の失敗談

建物の内覧も済ませ、引き渡しも終えました。何度も見たはずなのに、住みだすと不具合が目につくものです。
建物も土地と同様に目に見えない部分があります。例えば壁の中、天井裏などです。

こうした部分は短い内覧時間ではなかなか確認できないところで、設備の故障も同様です。
そして最近注目されてきたのがいわゆる事故物件。心理的瑕疵(しんりてきかし)物件ともいいます。

こうした建物に関する失敗談をみていきましょう。

引き渡し直後に給湯器が壊れたBさんの例

中古住宅を購入したBさん。内覧もきちんと行い、引き渡し前に設備の点検もしました。
しばらく使っていなかった上下水道や給湯器は若干不安要素でしたが、引き渡し前の点検では問題なく稼働していました。初期不良時に対応は2週間あったのも安心材料です。

そんなBさんの住宅でしたが、引き渡し後1カ月経って給湯器の調子が悪くなってしまいました。
初期不良対応の期間は過ぎており、仲介業者も対応できないと言われました。結局給湯器は交換となり、引き渡し直後に大きな出費となってしまいました。

設備は突然壊れてしまう

住宅設備といえば、エアコン、トイレ、コンロ、給湯器といった設備が代表例です。

バスや洗面台なども住宅設備に入ります。
近年では最初からエアコンなどが設置されている物件、中古物件でも前所有者が残していったエアコンがある物件などもあります。これらの設備は契約前にすべて稼働するか確認するのが原則です。

しかし、物件によっては内覧時に電気や水道が使えない物件もあります。
新築物件ではモデルルームしか見学できず、確認が難しい場合もあります。

通常、引き渡し後一定期間は設備の初期不良は売主の責任です。

中古物件でも引き渡し後1週間から2週間は初期不良として対応してくれます。新築物件であればそれぞれの設備の保証期間が決まっているものです。

それでほとんどカバーできるのですが、中には保証期間が切れた途端に壊れる場合もあります。保証期間内であれば、少しでも異常を感じたら早めに補修を要求しましょう。

雨漏り・シロアリ・水漏れ

建物にとっての大敵はいくつもあります。
代表例は水とシロアリです。特に雨漏りは簡単にはわかりにくいです。

天井からぽたぽたと落ちてくるような雨漏りになると相当進行が進んでおり、大規模な改修が必要です。
天井から落ちてくるほどではないが、屋根や壁にシミができていると雨漏りの心配があります。

水漏れも同様に危険です。水漏れは下水管の破損などで発生します。
マンションだと上下階の水道管の故障や破損で水漏れしてくることがあります。

水漏れは床下で発生すると気づくのが遅れることが多いのも特徴です。

購入前から発生していたのか、購入後に発生したのか判断に迷うこともあります。
シロアリは湿った木材を好む習性があるので、水漏れや雨漏りはシロアリの発生にもつながるのです。

天井や壁、床下をきちんと調査すれば発見できる雨漏りや水漏れよりもシロアリは厄介な代物です。

シロアリは木材の中に隠れているので、専門家でないと発見できません。シロアリの存在を知らずに購入してしまうと、対処に思わぬ時間と費用がかかります。

特に中古物件を購入する前は、床下や天井の調査をしておくといいでしょう。

またマンションでもシロアリ被害がないわけではないので注意が必要です。

事故物件

その物件で殺人事件があった、自殺があった、といったこともあります。
もちろんご遺体も火葬され、片付け清掃もされています。

自分が住むかもしれない場所で、人の生死に関わる出来事があったというのは心理的に抵抗があるものです。
こうした物件を心理的瑕疵(しんりてきかし)のある物件、通称事故物件といいます。
事故物件であることがわかると、物件の価値は大きく下がってしまうのです。

ところがこの事故物件はこれまで明確な定義はなく、調査方法も噂話や過去の新聞記事に頼らざるを得ませんでした。

2021年に国土交通省により「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が公表され、今後はこのガイドラインに沿った取り扱いになることが予想されます。

事故物件がわかる有名サイト:大島てるさんのサイト 

将来計画の失敗談

今は存在しなくても、将来的に建設が予定されているものや計画されているものもあります。例えば南側の敷地に大きなマンションが建築されると、日照や眺望が妨げられる可能性があります。
購入の段階でわかっているものならば対処の方法もありますが、購入後に新たに計画されたものだと、わからないものもあります。

南側にマンションが建ってしまったCさんの例

築10年のマンションを購入したCさん。南側の眺望が気に入っています。
購入時南側には平屋建ての長屋が建っていました。
ところが購入して数年後その長屋が取り壊され、高層マンションが建設されてしまいました。

Cさんのマンションからの眺めは新しいマンションにさえぎられてしまい、魅力は半減です。購入から時間が経過していたため、仲介業者も補償してくれませんでした。

購入後に近隣にマンションができた

宅地建物取引士のテキストにも物件周辺の建築計画を調べるように書かれています。
物件の販売時点で公になっている計画は、買主に知らせる必要があるのです。

これを怠ると宅地建物取引士や宅建業者が責任を問われることになります。
ただし、購入後時間が経過した後に計画、開発された場合は不動産業者の責任を追及することはできません。

先ほどのCさんの例のように購入後、数年経過してからのマンションの計画は日照の大幅な阻害でもない限り、建築を止めることは困難です。

北側に太陽光発電なども問題

最近は空き地に太陽光発電のパネルが設置されることも増えてきました。
再生可能エネルギーの活用は進めるべきですが、太陽光パネルが問題となることもあります。

それは発電パネルからの反射光です。季節や時間によっては敷地より北側に設置された発電パネルからの光が南側の建物にあたることもあります。
夏などはこれによって室温が上昇することもあるのです。
これまであまり気にされてこなかった問題ですが、太陽光パネルを設置する住宅が増えてきて室温上昇や反射光のまぶしさの問題がうき彫りになってきました。

鉄道やバス路線、店舗が廃線や閉鎖に

郊外や地方では鉄道やバス路線が廃止されて生活がしにくくなることもあります。
地方を走る路線の中には、赤字続きで市町村が赤字を補填しないと存続しない路線もあります。

経営悪化してしまった店舗の閉店で買い物がしにくくなる場合も考えられます。

個人経営の店舗だけでなく、大型のショッピングモールでも例外ではありません。
便利なショッピングモールがあるから引っ越してきたのに、数年で閉店してしまった、という話もあります。

不動産購入で失敗しないためには

ここに挙げた失敗談の中には、買主ではどうにもできないこともあります。

特に物件を購入後に計画されたことには対処できないのです。それでもなるべく購入前に調べておけば、将来的な建設計画、店舗の閉鎖計画などを把握できることもあります。

建物の小さな不具合は修繕できても、周辺環境の変化は自分たちではどうすることもできないのです。失敗を防ぐ為にもできる限り、周辺の開発計画など事前に調べておきましょう。

令和2年度第3次補正 事業再構築補助金により作成

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