購入
2025/10/23

不動産投資ローンの基本と審査のコツ|年収別の目安表付き【初心者向け】

はじめに:不動産投資で「融資」がカギになる理由

不動産投資は、現金で買うよりも融資(ローン)を活用するのが一般的です。
自己資金を少なくして、銀行の資金を使いながら資産を増やしていく「レバレッジ効果」があるからです。

とはいえ、「どの銀行が貸してくれるのか」「年収いくらで融資を受けられるのか」など、初心者にとっては分かりづらい部分が多いもの。

この記事では、不動産投資ローンの基本と審査の仕組み、年収別の融資目安、通過率を高めるコツをわかりやすく解説します。


1. 不動産投資ローンとは?住宅ローンとの違い

まず押さえておきたいのが、住宅ローンとの違いです。
住宅ローンは「自分が住む家」に対して借りるお金。
一方、不動産投資ローンは「他人に貸す物件(収益用)」を購入するための融資です。

項目不動産投資ローン住宅ローン
購入目的投資・賃貸用自宅購入
金利やや高め(1.5〜3%程度)低め(0.3〜1%程度)
返済期間最長35年程度最長35年
審査基準年収・勤務先・物件収益性年収・返済能力中心
団体信用生命保険任意加入原則加入

投資用ローンは、借入額が大きくなるため銀行側も慎重です。
そのため、審査では「物件」と「借りる人」の両方が厳しくチェックされます。


2. 審査で見られる3つのポイント

銀行は「この人にお金を貸しても大丈夫か」を、主に次の3つの視点で判断します。

(1)属性(年収・勤務先・勤続年数)

最も重視されるのが「安定した収入があるかどうか」です。
特に会社員、公務員、上場企業勤務の人は有利です。
フリーランスや個人事業主の場合は、過去3年分の確定申告書で安定性を証明する必要があります。

(2)返済比率(返済負担率)

「年収に対して返済額が多すぎないか」を見る指標です。
一般的には、年収の30〜40%以内が安全圏とされています。
年収800万円なら年間返済額は240〜320万円以内が目安です。

(3)物件の収益性

借りる人が優良でも、物件自体に収益性がなければ融資は通りません。
銀行は、家賃収入がローン返済額を上回るか(収支がプラスになるか)を重視します。
築年数、立地、入居率の高いエリアであることがポイントです。


3. 年収別の融資可能額の目安(2025年版)

一般的な都市銀行・ノンバンクの融資枠は、年収に応じて次のように変わります。

年収目安融資額おすすめ投資タイプ
400万円〜2,000万円中古区分マンション
600万円〜3,500万円都心ワンルーム・築浅中古
800万円〜5,000万円新築区分・地方1棟
1,000万円以上7,000万円〜1億円一棟アパート・複数戸

銀行は返済能力に加え、自己資金割合(頭金)も重視します。
物件価格の10〜20%程度を自己資金として出せると、審査通過率が上がります。


4. 不動産投資ローンの種類と特徴

ローンは「どこから借りるか」で条件が大きく異なります。
それぞれの特徴を比較して、自分の属性や目的に合う金融機関を選びましょう。

金融機関特徴メリットデメリット
メガバンク(三菱UFJ・三井住友など)安定属性向け金利が低い・信頼性高い審査が厳しい
地方銀行・信用金庫地域密着型柔軟な審査・地元物件に強い対応エリアが限定される
ノンバンク(オリックス・ジャックスなど)投資特化型属性が弱くても借りやすい金利が高め(2〜4%)
スタートアップ系オンライン銀行新サービス系手続きが速い・スマホ完結実績が少ない場合もある

初心者のうちは、金利よりも「借りやすさ」「実績」「相談対応の丁寧さ」で選ぶのがおすすめです。


5. 審査を通りやすくするコツ

ローン審査を有利に進めるためには、次の5つのポイントを意識しましょう。

(1)信用情報を整えておく

クレジットカードや携帯の分割払いの延滞があると、融資に不利になります。
申込前に信用情報(CIC)を確認しておくと安心です。

(2)複数の銀行に同時申し込みしない

短期間で複数の銀行に申請すると「資金繰りが苦しい」と見られることがあります。
優先順位を決め、1行ずつ申し込むのがベターです。

(3)頭金を用意する

自己資金ゼロでも借りられるケースはありますが、頭金を入れるほど信用が高まります。
5〜10%でも用意できると印象が良くなります。

(4)副収入・資産をアピールする

株式や保険、不動産以外の資産を持っている場合は、申請時に必ず伝えましょう。
「資産背景がある人」として評価されやすくなります。

(5)収益シミュレーションを明確にする

銀行担当者は「返せる根拠」が見えると安心します。
家賃収入・経費・返済額を具体的にまとめておくと、話がスムーズに進みます。


6. 初心者がやりがちな融資の勘違い

  1. 年収が低いと絶対に借りられないと思い込む
    → 属性よりも「物件の収益性」で通るケースも多い
  2. 自己資金ゼロでも問題ないと思っている
    → リスクヘッジのために最低限の余裕資金は必要
  3. 低金利=お得と思い込む
    → 手数料や保証料を含めた「実質金利」で比較すべき
  4. 同じ銀行でずっと借り続ける
    → 複数の銀行と取引を持つことで、金利交渉がしやすくなる

融資は「知識」と「準備」で差がつきます。
焦らずに、銀行との関係をじっくり築いていくことが大切です。


7. 不動産投資ローンを活かす戦略

融資は「借金」ではなく「資産を増やすための道具」と考えましょう。
たとえば、手持ち500万円で3,000万円の物件を購入すれば、6倍の資産運用が可能になります。
これがレバレッジ効果です。

ただし、ローンは万能ではありません。
金利上昇や空室で返済が滞ると、逆に資産が減るリスクもあります。
最初は「収益性より安定性」を重視した融資戦略から始めるのが賢明です。


まとめ:ローンを味方にすれば資産は加速する

不動産投資において、融資は避けて通れない重要な要素です。
正しい知識を持って計画的に活用すれば、自己資金が少なくても大きな成果を上げることができます。

最後にもう一度、成功のポイントを整理します。

  1. 住宅ローンとの違いを理解する
  2. 年収別の融資目安を把握する
  3. 審査ポイントを押さえる
  4. 信頼できる銀行と関係を築く
  5. 無理のない返済計画を立てる

ローンは「怖いもの」ではなく「賢く使う道具」。
計画的に借りて、着実に返すことで、資産形成のスピードは確実に上がります。


次に読むおすすめ記事

ドクターアセットは
日本有数のベンチャーキャピタルから出資を受けて運営されています

  • ITOCHU TECHNOLOGY VENTURES
  • global brain
  • みずほキャピタル