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中古マンション購入の前に知っておきたい建物倒壊危険度、火災危険度、災害時活動困難危険度ってなに?

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中古マンション購入の前に調べておくポイントがいくつかあるので、ご紹介します。

リーズナブルで立地の良い場所に気に入った中古マンションを見つけたら、まずは下調べから始めましょう。
もしかしたら思ったよりも地盤が弱いケースや何か災害が起きた時にすぐに助けがこられない可能もあり得ます。

見た目や雰囲気が良くても、住んでからガッカリするのは辛いものです。
どんな点に注目して中古マンションの購入前にチェックしておけば良いのか紹介していきます。

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建物倒壊危険度とは?

日本では必ずと言って良い程、大きな地震が起きています。
どこでいつ起きるかある程度30年の間に来るのではないかと予想ができても、ダイレクトな日付や時間まではわかりません。

建物倒壊危険度とは、大きな地震が来てしまった時にどの程度建物が壊れてしまい被害に遭ってしまうのかの危険性を表しています。

どんなに建物が丈夫でも地盤の状態で倒壊危険度は変わる

中古マンションの建て方を強固にしていて、すぐに倒れないように工夫していれば安心というわけではありません。

確かに、建物は多少のことですぐに倒壊するわけではないですし、欠陥や劣化部分が多いマンションよりは安心です。
しかし、地震の場合は地盤がどのようになっているのかが大きく関わってきます。

もともと田んぼだった場合や埋め立てして盛土になっている箇所は、何も手を加えていない地盤よりも弱くなっています。
海の近くで盛土された場所だと、液状化現象が起きやすい場合もあるのです。

地盤が弱いと判断されると、建物倒壊危険度は残念ながら上がってしまいます。

東京では建物倒壊危険度は5段階にランク分けされている

建物倒壊被害の危険性は、東京都の場合は5段階にランク分けされています。

耐震性の高い建物も増えて昔に比べると、危険度が低くなっている場所も増えています。
しかし、古い木造住宅などが密集するような地域は、建物倒壊被害の危険度が高くなっているのです。

さらに、川の近くで地盤も軟弱だと判定されると、危険度がアップします。

中古マンションは建てた時期で耐震基準が違うため倒壊危険度も変わってくる

倒壊しやすいかどうかの基準は、中古のマンションの場合は築年数でも異なってきます。

マンションによっては築30年のものもあれば、築50年から60年経つものもあります。
築30年と築50年ではマンションを建てた時の耐震基準が違うため危険性も変わってくるのです。

1981年の5月以前に建築されている中古マンションは、旧耐震基準をもとに造られています。
旧耐震基準は震度5強程度の揺れで倒壊しないように、破損した場合は、補修すれば生活が可能という基準で建てられているため、それ以上の揺れがきた時には注意が必要です。

1981年の6月以降に建築されている中古マンションは、新耐震基準で造られているため震度6から7程度の揺れがきても損傷が少なくなるように考えられています。

築年数でもどの程度安心かが変わってきますので、気になっている中古マンションがどのようになっているのか見ておくようにしましょう。

詳しい構造やリスクは管理組合に聞いてみよう

気になった中古マンションがあった時には、どの程度の耐震性があるのか購入前に確認しておきましょう。
さらに、自分の目でも確かめることができますので、気になっているマンションまで行き、建物がどうなっているのか、ひびの入り方もチェックすると良いでしょう。
庭に変な陥没がある場合や外壁や基礎部分にひびが入っている場合は危険です。
管理組合に資料を見せてもらいつつ、建物もしっかりと確認してからの購入が安心です。

火災危険度とは?

引用:東京都都市整備局

地震では建物が倒壊するだけでなく、火災が起きてしまう可能性もあります。
東京都都市整備局では火災危険度を出し、どの程度延焼被害があるのかも評価しています。
急に地震が起きてしまうので、その際にガスやそのほかの部分で火を扱っていて、物に火が移ってしまうことも考えられるのです。
過去に起きた地震でも、火災で家をなくした方がいます。

こちらは、「Dr.Assetマンションリスク」でマンションがどのランクに属するのか判断出来ます。

「Dr.Assetマンションリスク」内の危険度チェック

防災対策のためにも役立っている

防災都市づくり推進計画では火災危険度を出して終わりではなく、今後大地震が来た時にどのように対策をするのかまで考えています。
防火規制などを作り、大地震が来ても火災を起こさせないようにどうしたら良いのかを検討しているのです。
東京都の場合はおおむね5年ごとに指標を出し、今後来る大地震のために備えています。

東京都ではどんな地域が危険度が高くなってしまうのか

火災の危険度が高くなってしまう地域は、火を扱う店舗が多い場所や老朽化した建物が多い地域です。
どんなに中古マンションが立派でも、周りに築50年前後以上の木造建物が密集していると危険度が高くなってしまいます。
隣の家との間に隙間がない場合も、すぐに火が燃え移ってしまうため火災の危険度が高いです。。

便利な場所にある中古マンションだからこそリスクが大きい場合も

工場などは郊外にあることが多く、中古マンションが多くある街中には少ないです。
しかし、火を扱う飲食店などの店舗は、街中となると多くあります。
そのため、周りに飲食店などがあると、危険度も多少高くなってしまう傾向にあるのです。
周りに住んでいる人が多いと火気を扱う人も増えてしまうため、火災の危険性はあります。
東京を見ても火災危険度が高い地域は多いため、日頃からの備えも重要です。

災害時活動困難危険度とは

災害が起きた後に救助などにも行きやすい地域と困難な地域にも分かれます。
場所によってはなかなか困っている人のところまで行きつけなく、救助できない場合もあります。
どの程度困難になるのか危険度を表したものが、災害時活動困難危険度となるのです。
これまで基準となっていた建物倒壊危険度や火災危険度に加え、災害時活動困難危険度もあわせて測定し見直すことで今後に活かしています。

中古マンションの場所でも大きく変わってくる

どんなに建物の強度があっても、万が一大地震が来てしまった時マンションの周りの道が狭くて、避難がしにくい場合や消火活動がしにくい場所は不安が残ります。
災害時活動困難度は、できる限り低いほうが安心と言えるでしょう。
マンションの周りの道路を見た時に、車が通りにくい狭い場合はいざという時に助けが来にくい可能性があります。
道路も幅員6m以上はある環境が理想ですので、中古マンションを購入する際の目安にすると良いでしょう。

今は良くない状態でも改善されることもある

今は危険度が高く住むのに考えてしまうような場所でも、この数値をもとに改善をしていこうというのが目的でもあるため、今後はレベルが下がって安心な地域になる可能性は十分にあります。
調査も数年に一度は行っているため、前回の数値よりも高くなる場合と低くなる場合があります。
東京でも危険度を総合的に調べていますが、東池袋四丁目が危険度レベル3だったのに対して2に下がっているのです。
今はレベルが4や5の場所も、今後の大地震に備え改善することでレベルが変わる可能性があります。

ほかにも中古マンションを購入する際のリスクを考えておこう

中古マンションを購入してからこんなはずではなかったのにとならないように、リスクなども考えておきましょう。
ある程度わかったうえで購入しておけば、住んでからもギャップがなく対応もしやすくなります。

中古マンションが高層な場合に起きるリスク

中古マンションを購入しようとした時に、魅力的な高層マンションの場合を考えてみましょう。
見晴らしも良く、素敵な環境ではありますが、高層マンションだからこそのリスクもあります。
いざ大地震が来た時、地面の揺れが収まってからも揺れ続ける可能性があります。

揺れの周期が長いことを長周期地震動と言います。

長周期地震動とは?

大きな地震で生じる、周期(揺れが1往復するのにかかる時間)が長い大きな揺れのことを長周期地震動といいます。 長周期地震動により、高層ビルは大きく長時間揺れ続けることがあります。

引用:気象庁-長周期地震動について

過去に長周期地震動が起きてしまい、さまざまな被害が出ているのです。
たとえば、エレベーターがすべて停止したり、一般的な住宅の揺れが収まっているにもかかわらず、ずっと揺れ続けてしまったりしています。

高層階に住んでいればすべて階段を使わなければいけない

いざ避難をしようとした時も、エレベーターすべてが停止してしまったら外に出たい時に階段を使うしかありません。
30階や40階などの高層階の場合、階段をすべて降り終わるまでに多大な時間がかかってしまいます。
いつエレベーターが復旧するかはわからないため、何か買い出しに行く時などにも大変です。
さらに、大きい地震が来たら、ほとんど場合は余震があり、その度に揺れます。
その大きさも地上で感じるものの約2倍から3倍と言われていますので、怖いと感じてしまうかもしれません。

室内で激しく物が倒れる可能性もある

高層階になると揺れも激しくなってしまうため、室内にあるタンスやテレビなどがすごい勢いで落ちてくる可能性があります。
一般的な2階建ての持ち家に住むよりも、しっかりと家具の固定などをしておかないとリスクも高くなります。
慌ててしまうと、転んでケガをするリスクもあるのです。

断水も覚悟しなければならない

大地震ともなるとライフラインが使えなくなってしまうので、断水の覚悟も必要です。
水の配給があっても、高層階から階段を降りて、また階段を上がるというのは大変です。
断水した時にはリスクも大きいため、日頃からいざという時にも乗り越えられる程の水を準備しておくようにしましょう。

修繕費が適切ではないリスク

中古マンションを購入する時、高い買い物でもあるため少しでも安いものが良いと感じている方も多いのではないでしょうか。
確かに安いと魅力を感じますし、月々の支払いなども抑えたいものです。
しかし、修繕費の積立金や管理費用が相場に比べて安すぎる場合などは、何か裏があると思ったほうが良いでしょう。
本来管理組合などが機能して修繕が必要な箇所があれば、こまめに直して皆が安心して住める環境にしなければなりません。
安い金額しか取らないということは、修繕などを怠っている可能性があります。
ほかに比べて安い場合は、まず疑って調べてみましょう。

まとめ

中古マンションをいざ購入しようと思った時には、まず安心して住める環境か調べることから始めましょう。
建物倒壊危険度や火災危険度、災害時活動困難危険度をはじめ、考えられるリスクを調べてください。
しっかりと見ておくことで、後悔のない買い物ができます。

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