この記事の要点
- 内見では部屋の中に加えて、ゴミ置き場や廊下などの共用部も見ておくと、住んでいる人のマナーや管理の様子の手がかりになります。
- 共用部は、入居してから毎日のように使うのに、自分では手を入れにくい場所です。内見のうちに見ておく価値があります。
- 1回の内見で決めつけず、気になる点は不動産会社や管理会社に聞いてみましょう。
大家が共用部を気にする理由
マンガで蓮さんが「僕ならゴミ置き場も見るかな」と言ったのは、部屋を貸す側の視点です。
貸す側にとって、入居した人に長く気持ちよく住んでもらうことは大切です。部屋の中は入居者が入れ替わるたびに整えられますが、ゴミ置き場や廊下などの共用部の状態は、建物に住む人たちの使い方と、管理の手の入り方に左右されます。共用部の荒れは、住み心地への不満につながりかねない場所なので、貸す側は気にかけます。
なお、分譲マンションの一室を貸している場合、共用部の清掃や管理を担うのは管理組合と管理会社で、部屋を貸している個人が直接手を入れる場所ではありません。だからこそ、自分ではすぐに変えられない共用部の様子に目が向くのです。
数字で見る:マンションのトラブルでいちばん多いのは「マナー」
国土交通省の「令和5年度マンション総合調査」によると、過去1年間に起きたトラブルとして最も多かったのは「居住者間の行為、マナーをめぐるもの」で、60.5%でした。
全国の分譲マンションの管理組合等への調査。賃貸住宅全体の割合ではありません。
出典:国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果概要」
マナーをめぐるトラブルの中身は、多い順に「生活音」43.6%、「違法駐車」18.2%、「ペット飼育」14.2%です。
この調査は分譲マンションが対象で、賃貸専用のアパートやマンションは含まれません。それでも、同じ建物に住む人どうしのマナーをめぐる問題が珍しくないことは読み取れます。
内見の短い時間で、ほかの住人に会って話を聞くことはまずできません。共用部の様子は、その建物の住み心地を想像するための、数少ない手がかりの一つです。
内見で見たい共用部のチェックポイント
建物の共用部で、内見のときに見ておきたい場所を6つにまとめました。
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エントランス
見るところ:清掃されているか
気にしたいサイン:ほこりやゴミが目立つ
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集合ポスト
見るところ:周りが片付いているか
気にしたいサイン:チラシがあふれている、床に散らばっている
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廊下・階段
見るところ:通路に物が置かれていないか、照明が切れていないか
気にしたいサイン:自転車や私物が置かれたまま
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掲示板
見るところ:どんなお知らせが貼られているか
気にしたいサイン:騒音・ゴミ出し・駐輪などの注意の貼り紙が目立つ
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ゴミ置き場
見るところ:分別されているか、収集日のルールが掲示されているか
気にしたいサイン:収集日以外のゴミや粗大ゴミが置かれたまま
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駐輪場
見るところ:自転車が整理されているか
気にしたいサイン:長く放置されたような自転車が多い
どれも「この建物は問題がある」と決めつけるためのものではなく、気になる点を見つけて質問するための手がかりです。
見るときの注意
- タイミングで印象が変わる:ゴミの収集日の直後や、清掃が入った直後はきれいに見えます。可能なら、時間帯を変えて建物の周りを歩いてみると、印象を確かめられます。
- 気になったら聞く:清掃の頻度、ゴミ出しのルール(収集日以外に出せるか など)は、不動産会社や管理会社に聞けば分かることがあります。
- ほかの条件とあわせて判断する:共用部の様子は判断材料の一つです。家賃、立地、部屋の条件とあわせて、自分にとっての住みやすさで考えましょう。
借りる人と貸す人、見ているところは意外と同じ
借りる人は「気持ちよく暮らせるか」を、貸す人は「長く住んでもらえるか」を考えます。立場は違っても、共用部の様子が気になるのは同じです。次の話では、「自分好みの部屋にしたい」桜ちゃんの前で、蓮さんがつい「大家さんの顔」になります。
出典
- 国土交通省「令和5年度マンション総合調査結果概要」(報道発表資料 別紙2、2024年6月公表)PDF(確認日:2026-10-11)